観光仕様格下車


  関東自動車では観光バスの経年車を路線バスに格下げして使用する事が慣例となっていました。観光バスと言っても昭和42年までは全てバス窓タイプでしたが、昭和43年からメトロ窓タイプを導入する様になり、その第1号は日産4RA104(栃2い19-43〜19-51)及びいすずのオバQ(栃2い19-67)でした。バス窓の観光仕様は元々行先表示幕が付いていましたが、メトロ窓車は格下げに当たって、正面に大型行先表示幕、ドア横に小型表示幕が取り付けられました。座席は補助椅子が取り外されたのみだったと思います。中ドアが追加されなかった理由は、道路交通法の改正で路線バスのドア数の条件が緩和された事が影響していると思われます。ちなみにメトロ窓車の格下げ第1号は昭和44年に導入されたいすずのオバQ(栃2い21-62)で、昭和43年の導入車は観光バスとしての役割を終えると廃車(一部は譲渡)されました。

  観光格下車が郡部路線に入る事でサービス向上につながりましたが、中には長尺車やハイデッカーも含まれていたので、一般路線用バスとの混在は運転手さん達も苦労した事でしょう。

撮影 : かのばし様


日産RA50P/富士 (1978年)

日産RA50P/富士 (1979年)
日野RV731/日野 (1979年)

いすゞCRA580/川崎 (1979年)
日野K-RV732F/日野 (1980年)

日野RV732P/日野 (1980年)
日野K-RV732P/日野 (1980年)


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